「夢核」はドットで描かれたゆるいキャラクター達によるベルトスクロールアクションです。
一般的な横スクロールと呼ばれるサイドビューのゲームでは「前後(X軸)」と「ジャンプ(Y軸)」の2軸での移動が基本になりますが、ベルトスクロールアクションでは「左右(Z軸)」が追加され、3軸での移動が可能になっているのがジャンルとしての大きな特徴です。
ストーリー
主人公の「そぼこ」は病院に入院中の女の子で、ある日夢の中で自分が夢を見ていることに気づきます。いわゆる明晰夢ってやつですね。
夢の世界では患者が暴れまわっており、「そぼこ」は夢なら暴力で解決してもいいよねと、腹パンやスープレックスで患者たちをしばき倒していく。そうして夢の中を探索するうちに、どうやら他の患者も共通の夢を見ていること、自分以外にも夢だと気づいている患者がいることを知ります。
病人と病人の殴り合い
本作は現実世界での探索要素と、夢の世界でのアクション要素の2つのセクションで構成されています。夢の世界では殴ったり掴んだり投げたり叩きつけたりと色々出来ますが、操作はシンプルで複雑な操作は要求されません。
また、現実の世界では病院の中を自由に探索したり、診察を受けて薬をもらうことができます。攻撃力が上がったりするやべー薬です。薬は現実世界ではなく夢の世界で使用することができます。
セーブは現実世界で花瓶を調べると可能。ゲーム自体かなり短めの作品なのであんまり使う機会はない気がしました。一応ED分岐っぽいものがあるのでそこだけ注意ですね。
夢の世界で敵にやられてしまっても夢から覚めるだけでゲームオーバーやペナルティ等は特にありません。このあたりは比較的易しめに作られている印象です。
ただ、一部のボスの当たり判定が分かりにくいことと、ステージ内にチェックポイントがないのでやられた時に「え、ここからまたやるの…?」って気分になったのが少し気になりました。
キャラクター
夢の世界では「そぼこ」の髪の毛が緑色になっていたり背景もサイケチックな配色。患者をボコってイキっている「そぼこ」ですが、現実では無口で弱気なとても大人しいキャラクターです。話しかけられても無言を貫き通す様子はまさに陰のそれ。
「そぼこ」の他にも個性的なキャラクターたちが登場しますがドットの絵柄も相まってかわいいです。BGMやキャラクター同士の会話も気の抜けた感じでファンシーな世界観にあっています。
プレイ時間は1時間前後でかなり気軽にプレイすることができます。ホラー要素はかなり薄めでびっくりとかもないので、ホラー苦手な方でも安心です。逆にそこを期待してプレイすると肩肩透かしを食らうかも。
全体的に同人ゲームならでは的なノリなので、そういう雰囲気が好きな方には楽しめると思います。